【5 書式の設定】
[5.1 文字書式の設定]
入力されている文章について、以下の文字書式を設定することができます。 フォントの種類、サイズ、スタイル 文字の色 下線の種類と色など 「スタイル」として以下のいずれかを設定することができます。 標準、 斜体、 太字、 太字斜体 「下線」はデフォルトでは「下線なし」になっていますが、以下のいずれかを選択すると「下線の色」も設定できるようになります。 一重線、 二重線、 太線、 点線、 波線など その他に、以下の装飾を付与することができます。 傍点を付ける 取消線、2重取消線を引く 上付文字、下付き文字にする 上記の事柄を行うには、その操作対象となる文字列を範囲選択する必要があります。 そして、設定操作は以下のいずれかの方法で行うことができます。 「ホーム」タブの該当項目を選択する 「フォント」ダイアログボックスの中の該当項目を選択する 「ホーム」タブの中の該当項目として以下のものがあります。 「フォント」(Alt F F) 「フォントサイズ」(Alt H F S) 「フォントの色」(Alt H F C) ... 「フォント」ダイアログボックスを開くには、以下のいずれかの操作を行います。 「ホーム」タブのフォントグループの「フォント...」ボタンを押す(Alt H F N) ショートカットキー「コントロール+シフト+F」を押す 「ページ設定」ダイアログボックス内の「文字数と行数」タブの「フォントの設定...」ボタンを押す 「ホーム」タブのフォントグループの「フォントの色」はすぷりっとボタンで、リボン上では現在の既定値を選択するボタンとなっています。 「Alt+下矢印」キーを押すと「フォントの色」データグリッドが呼び出されます。 「データグリッド」では、選択項目が縦横(行と列)に配置されているので、上下左右矢印キーで目的の項目まで移動し、「Enter」キーを押してそれを選択します。選択された項目が既定値となります。 「フォントの色」データグリッドは、横方向に標準的な色名が並び、縦方向にそれらのバリエーション色が並んでいます。 デフォルトで「フォントの色」は「自動」になっています。 これは、文字の背景色に応じて文字色が調整されるということで、例えば背景が黒色で塗りつぶされているときは文字色が白色になるようです。通常は黒色と考えて良さそうです。 以下の事柄は「ホーム」タブから設定することができます。 文字種の変換 ルビを付ける 文字列の周囲を四角形で囲む(囲み線) 文字の周囲に色を付ける(蛍光ペン) 網かけ 周囲を円や四角形などで囲む(囲い文字) 背景色で塗りつぶす 「文字種の変換」で、以下のことを行うことができます。 文の先頭文字を大文字にする すべて小文字にする すべて大文字にする 各単語の先頭を大文字にする 大文字と小文字を入れ替える 半角(全角、カタカナ、ひらがな)にする 設定されている文字書式を解除するには以下のように操作します。 1.目的の文字列を範囲選択する 2.「ホーム」タブの「書式のクリア」ボタンを押す(Alt H E) もしくは「コントロール+スペース」キーを押す これにより、目的の文字列には既定の文字書式が設定されます。 「既定の文字書式」を変更するには以下のように操作します。 1.「フォント」ダイアログボックスを開く 2.フォントの種類、サイズ、スタイルなどを選択する 3.「フォント」タブの「既定に設定」ボタンを押す そうすると、確認のダイアログボックスが呼び出されます。 4.設定対象を選択する 「この文書だけ」、 「テンプレートを使用したすべての文書」 5.「Ok」ボタンを押す
[5.2 段落書式の設定]
段落単位で以下の書式を設定(変更)することができます。 文字書式を設定する 段落の配置位置を設定する 段落の先頭位置での「字下げ」を設定する タブ位置を設定する 段落内の各行の、行頭と行末のインデント幅を設定する 段落を箇条書き書式に設定する キャレット(文字カーソル)の位置する段落が、段落書式の設定対象となります。 また、複数の段落が範囲選択されていれば、それらの段落が設定対象となります。 段落の範囲選択は「シフト+矢印」キーで行うことができます。 縦書きの場合: 「シフト+左右矢印」キー 横書きの場合: 「シフト+上下矢印」キー 段落の配置位置は、「ホーム」タブの段落グループ内のトグルボタンによって設定することができます。 左揃え(Alt H A L, コントロール+L) 右揃え(Alt H A R, コントロール+R) 中央揃え(Alt H A C, コントロール+C) 両端揃え(Alt H A J, コントロール+J) 均等割付(Alt H A D, コントロール+シフト+J) デフォルトでは「両端揃え」が選択されています。「両端揃え」では、段落末の行を除いて、段落内の各行の先頭文字と最終文字の位置が揃うように調節します。 段落の先頭位置の「字下げ」の方法には、以下の方法があります。 「スペース」キーによる字下げ Tabキーによる字下げ 「スペース」キーによる字下げを設定するには、以下のように操作します。 1.設定対象の段落を選択する 2.「段落」ダイアログボックスを呼び出す(Alt H P G) 3.ダイアログボックス内の「インデントと行間隔」タブを選択する(「コントロール+Tab」もしくは左右矢印キー) 4.「最初の行」コンボボックスから「字下げ」を選択する 「最初の行」で下矢印キーを押すと、以下の項目を含む選択リストが開きます。 「なし」、 「字下げ」、 「ぶら下げ」 リスト内は上下矢印キーで移動し、移動先が選択状態となります。 5.「字下げ」を選択した状態でTabキーで「幅」エディットボックスに移動し、字下げする文字数を入力する 「幅」はリスト付きのエディットボックスなので、上下矢印キーで以下の項目を選択することもできます。 「0字」、 「0.5字」、 「1字」、 「1.5字」、、、 6.「Ok」ボタンを押す 7.操作対象の段落の先頭位置にキャレット(文字カーソル)を位置づけて「スペース」キーを押す そうすると、その段落の先頭文字が設定内容に従って字下げされます。 しかし、NVDAは通常のカーソル操作では字下げされている内容は読み上げません。Homeキーを押したとき、字下げされていてもそのことの読み上げはなく、先頭文字を読み上げます。 NVDAの設定ダイアログで、「書式とドキュメント情報」カテゴリ内の「段落インデント」をオンにすると、字下げの内容を読み上げるようになります。 Wordでもタブ位置を設定することができます。デフォルトでは、行頭から「4文字」ずつの位置に設定されています。 従って、この状態で行頭文字にキャレットを位置づけてTabキーを押すと、4文字分の字下げが行われます。 新たにタブ位置を設定するには以下のように操作します。 1.設定対象の段落を選択する 2.「段落」ダイアログボックスを呼び出す(Alt H P G) 3.「インデントと行間隔」タブの「タブ設定...」ボタンを押す そうすると、「タブとリーダー」ダイアログボックスが呼び出されます。 4.既定の文字数を変更するときは、「既定値」エディットボックスに文字数を入力して「Ok」ボタンを押す 5.特定の位置を設定するときは、以下のように操作する 「タブ位置」エディットボックスに文字位置を入力し、 タブの種類を選択するラジオボタンのグループから種類を選択し、 「設定」ボタンを押す 「既定値」エディットボックスの次の操作項目が、タブの種類を選択するラジオボタンのグループで、上下矢印キーで移動した項目が選択状態となります。 ラジオボタンのグループから以下の種類を選択することができます。 左揃え、 右揃え、 中央揃え、 小数点揃え、 縦線 位置と種類を入力して「設定」ボタンを押すことにより、複数位置に種類の異なるタブ位置を設定することができます。 設定された位置は「タブ位置」エディットボックスにリストアップされます。 6.設定されている位置を削除するときは以下のように操作する 「タブ位置」エディットボックスから目的の文字位置を選択するか、直接入力し、 「クリア」ボタンを押す そうすると、「タブ位置」エディットボックスのリストからその位置が消去されます。 「タブ位置」エディットボックスで設定されている文字位置を選択すると、それに応じてタブの種類の選択状態がその位置に設定されている種類に変化します。 7.「Ok」ボタンを押す 8.位置をそろえたい文字列の先頭にキャレット(文字カーソル)を合わせてTabキーを押す そうすると、その文字列が設定されているタブ位置まで移動します。移動のしかたは設定されているタブの種類によって決まります。 段落内の各行の行頭と行末のインデント幅を設定するには、以下のように操作します。 1.設定対象の段落を選択する 2.「段落」ダイアログボックスを呼び出す(Alt H P G) 3.ダイアログボックス内の「インデントと行間隔」タブの、「左」エディットボックスと「右」エディットボックスにインデント幅の文字数を入力し、「Ok」ボタンを押す そうすると、操作対象の段落内の各行について、設定内容に応じて行頭及び行末にインデント幅が設定されます。 設定されている左インデント幅を1文字ずつ増減することができます。 「ホーム」タブの「インデントを増やす」ボタンを押す(Alt H A I) 「ホーム」タブの「インデントを減らす」ボタンを押す(Alt H A O) 「ぶら下げインデント」によって、段落内で自動改行及び強制改行したときの字下げ幅を設定することができます。 「ぶら下げインデント」を設定するには、以下のように操作します。 1.設定対象の段落を選択する 2.「段落」ダイアログボックスを呼び出す(Alt H P G) 3.ダイアログボックス内の「インデントと行間隔」タブの「最初の行」コンボボックスの「ぶら下げ」を選択する 4.「ぶら下げ」を選択した状態で「幅」エディットボックスに、字下げする文字数を入力し、「Ok」ボタンを押す 入力されている文章を、以下のいずれかの箇条書き(リスト)形式に設定することができます。 順序不同の箇条書き 順序付けられた箇条書き 1.設定対象となる複数の段落を範囲選択する 2.順序不同の箇条書きにするときは、「ホーム」タブの段落グループの「箇条書き」スプリットボタンを押す(Alt H U) そうすると、以下の操作項目の集まりが呼び出されます。 「箇条書き」データグリッド、 「新しい行頭文字の定義...」ボタン 3.「箇条書き」データグリッドには箇条書きの行頭文字の一覧が並んでいるので、左右矢印キーで目的の記号まで移動し、「Enter」キーを押す 行頭文字として以下のものがせんたくできます。 円塗りつぶし、 四角塗りつぶし、 チェックマーク、 矢印白抜きなど 4.順序付けられた箇条書きにするときは、「ホーム」タブの段落グループの「段落番号」スプリットボタンを押す(Alt H N) そうすると、以下の操作項目の集まりが呼び出されます。 「段落番号」データグリッド、 「新しい番号書式の定義...」ボタン 5.「段落番号」データグリッドには段落番号の種類が並んでいるので、左右矢印キーで目的の種類まで移動し、「Enter」キーを押す 段落番号として以下のものが選択できます。 算用数字(「1」、「2」、...) 丸括弧付きの算用数字 アルファベット ローマ数字など 箇条書きの書式を設定すると、同時にぶら下げインデントが自動的に設定され、改行されても頭が揃うようになっています。 NVDAの操作で、付与された行頭文字や段落番号が読み上げられるようにするには、以下の箇所がオンになっている必要があります。 NVDAの設定ダイアログボックスの、「書式とドキュメント情報」カテゴリ内の「リスト」 「スプリットボタン」は、「ボタン」と「操作項目の集まり」の組み合わされた操作項目です。 「ホーム」タブ内の「箇条書き」と「段落番号」は既定値を選択するボタンとなっています。 「Alt+下矢印」キーを押すと「操作項目の集まり」が開き、その中で該当項目を選択すると、選択した項目が既定値となります。 段落範囲を選択して「箇条書き」もしくは「段落番号」のスプリットボタンを押せば、そのときに設定されている既定の書式が設定されることになります。 段落書式の設定を解除するには以下のように操作します。 1.操作対象の段落を選択する 2.段落書式と文字書式をともに解除するときは、「ホーム」タブの「書式のクリア」ボタンを押す(Alt H E, コントロール+シフト+N) 段落書式だけを解除するときは、「コントロール+Q」キーを押す 文字書式だけを解除するときは、「コントロール+スペース」キーを押す そうすると、選択されている書式が解除され、標準スタイルが適用されます。
[5.3 スタイルの設定]
「スタイル」は、いろいろな書式をひとまとめにしたもので、Wordにはデフォルトで以下のような「スタイル」が用意されています。 「標準」、 「行間隔」、 「見出し1」、 「見出し2」、 「表題」、 「副題」、 「斜体」、 「強調斜体」、 「強調斜体2」、 「強調太字」、 「引用文」、 「引用文2」、 「参照」、 「参照2」、 「署名」、 「段落」 例えば、「標準」スタイルは以下の内容で設定されています。 「次の段落のスタイル」 = 「標準」 「フォント」 = 游明朝 「フォントサイズ」 = 10.5pt 「太字」、「斜体」、「下線」 = 指定なし 「フォントの色」 = 自動 段落の配置位置 = 両端揃え 「行間」 = 1行 段落の字下げ = なし タブ位置 = 4文字ごとの左揃え インデント = 0字 段落の前と後の間隔 = 0行 「同じスタイルの場合は段落間にスペースを追加しない」 = 指定なし 「1ページの行数を指定時に行グリッド線に合わせる」 = 指定 文章を入力中に「Enter」キーを押すと改行され、新たに空の段落が追加されますが、この段落には自動的にデフォルトでは「標準」スタイルが適用されます。 この「標準」スタイルを含む、既存のスタイルの設定内容を変更するには以下のように操作します。 1.「ホーム」タブのスタイルグループの「スタイル」ボタンを押す(Alt H L) そうすると、以下の操作項目の集まりが呼び出されます。 「スタイル」データグリッド、 「スタイルの作成(Alt H L S)」、 「書式のクリア(Alt H L C)」、 「スタイルの適用...(Alt H L A, コントロール+シフト+S)」ボタン 2.「スタイル」データグリッドで目的のスタイル名を選択して「スタイルの適用...」ボタンを選択する(Enterキー) そうすると、以下の操作項目を含む「スタイルの適用プロパティページ」のツールバーが呼び出されます。 「スタイル名」エディットボックス、 「再適用」ボタン、 「変更...」ボタン、 「スタイル」ボタン、 「スタイル名のオートコンプリート」チェックボックス 「スタイルの適用...」ボタンはチェックボックス付きで、「スタイルの適用プロパティページ」のツールバーが呼び出されるとチェックオンとなります。 3.「スタイル名」が目的のスタイル名になっていることを確認して「変更...」ボタンを押す そうすると、以下の操作項目を含む「スタイルの変更」ダイアログボックスが呼び出されます。 「名前」エディットボックス、 「次の段落のスタイル」コンボボックス、 「フォント」エディットボックス、 「フォントサイズ」エディットボックス、 「太字」チェックボックス、 ...、 「書式メニュー」ボタン 4.ダイアログボックス内の設定項目を変更して「Ok」ボタンを押す 書式に関する詳細な設定項目を変更するときは「書式メニュー」ボタンを押します(Enterキー)。 そうすると、以下のようなメニューのリストが呼び出され、それを選択すると対応するダイアログボックスが呼び出されます。 「フォント...」 = 「フォント」ダイアログ 「段落...」 = 「段落」ダイアログ 「タブとリーダー...」 = 「タブとリーダー」ダイアログ ... 多くのスタイルが「標準」スタイルを下敷きにして作成されているので、「標準」スタイルを変更するときは注意が必要です。一般に「標準」スタイルの変更は推奨されないようです。 一度呼び出したツールバーはWord上に残っています。そのようなときは、「F6」キーを何回か押すことで目的のツールバーを呼び出すことができます。 例えば、先の「スタイルの適用...」ボタンはチェックボックス付きで、操作項目名の後に「チェック」と読み上げたときは既にツールバーが開いていることを示しています。 既存のスタイルを下敷きにして、新しいスタイルを作成することができます。 例えば、「標準」スタイルを下敷きにして新しいスタイルを作成するときは、以下のように操作します。 1.「ホーム」タブのスタイルグループの「スタイル」ボタンを押す(Alt H L) 2.呼び出されたメニューの一覧から「スタイルの作成」を選択する(Alt H L S) そうすると、「書式から新しいスタイルを作成」ダイアログボックスが呼び出されます。 「名前」エディットボックス、 「変更...」ボタン 3.「名前」エディットボックスに作成するスタイルの名前を入力して「変更...」ボタンを押す そうすると、以下のような操作項目がダイアログに追加されます。 「種類」コンボボックス、 「基準にするスタイル」コンボボックス、 「次の段落のスタイル」コンボボックス、 「書式の適用」コンボボックス、 「スタイルの変更」ダイアログボックスの操作項目... 4.「基準にするスタイル」で「標準」を選択し、ダイアログボックス内の操作項目を使って設定内容を変更する スタイルの「種類」で以下の種類を選択することができます。 「文字」、 「段落」、 「リンク(段落と文字)」、 「表」、 「リスト」 「文字」スタイルは、選択された文字列もしくは段落に文字書式を適用するスタイルです。 「段落」スタイルは、選択された段落に段落書式(文字書式、箇条書き書式を含む)を適用するスタイルです。文字列が選択されていても、その段落全体にスタイルが適用されます。 「リンク(段落と文字)」スタイルは、文字列が選択されているときは文字書式を、段落が選択されているときは段落書式(文字書式、箇条書き書式を含む)を適用するスタイルです。 「表」スタイルは、選択された表に表に関する書式を適用するスタイルです。 「リスト」スタイルは、選択された段落に箇条書きに関する書式を適用するスタイルです。 5.「Ok」ボタンを押す 新しく作成したスタイルもしくは既存のスタイルを適用するには以下のように操作します。 1.スタイルを適用する文字列もしくは段落を選択する 2.「スタイルの適用プロパティページ」のツールバーを呼び出す(F6キー) 3.「スタイル名」コンボボックスで目的のスタイル名を選択し、「再適用」ボタンを押す
【6 テキストボックスの利用】
[6.1 テキストボックス]
Wordでは、文章を書き込むための枠を、ページの中に挿入することができます。こうした枠を「テキストボックス」と呼びます。 例えば、年賀状の文面に挨拶文と干支の図柄が印刷されているとき、空白の部分に一言コメントを書き込む場合などに使用します。 テキストボックスは横書き用と縦書き用があります。 挿入したテキストボックスについて以下のことを行うことができます。 ページ内の配置位置を設定する 大きさ(縦横のサイズ)を設定する 描画書式(塗りつぶしや枠線など)を設定する 書き込む文字列のフォントを設定する 行間や間隔を設定する
[6.2 テキストボックスの挿入]
縦書きのテキストボックスを挿入するには以下のように操作します。 1.リボンから「挿入」タブを選択する 2.「挿入」タブの「テキストボックス」を選択する(Alt n x) 3.「縦書きテキストボックスの描画」まで移動して「コントロール+スペース」キーを押す 横書きのテキストボックスを使用するときは「横書きテキストボックスの描画」まで移動して「コントロール+スペース」キーを押す そうすると、「マイクロソフト ワード 文書エディット 複数行 選択 レイアウトのオプション テキストの折り返し 及び配置を利用できます」と読み上げ、文章を入力できる状態となります。 このとき、挿入されたテキストボックスは「前面」に配置されています。 参照: 「6.7 オブジェクトの配置について」 そして、描画書式は以下のように設定されています。 塗りつぶしなし、 枠線は単線、 輪郭の色は白、 線幅は0.5pt 入力した文字列には、そのページについて選択されているフォントが適用されます。 元のページ編集に戻るにはEscキーを2回押します。
[6.3 配置位置とサイズの設定]
「前面」に配置されたテキストボックスの位置と大きさを設定するには以下のように操作します。 ここでは、高さが60mm、横幅が50mmの矩形を、はがきの余白に沿って左下に配置することとします。 1.操作対象のテキストボックスを選択する 挿入直後はそのテキストボックスが選択されています。 参照: 「6.6 オブジェクトの選択」 2.コンテキストメニューを開く(シフト+F10) 3.「その他のレイアウトオプション...」を選択する そうすると、以下のタブを含む「レイアウト」ダイアログボックスが呼び出されます。 「位置」、 「文字列の折り返し」、 「サイズ」 4.「位置」タブの項目を設定する 以下のラジオボタンで、配置する位置を指定する方法を選択します。 「...方向の距離」 = 水平方向と垂直方向の距離を基準からの数値で指定する 「相対位置」 = 水平方向と垂直方向の位置を基準に関する比率(パーセント)で指定する 「配置」 = 水平方向の位置を「左 中央 右」から、垂直方向の位置を「上 中央 下」から選択する 例えば、以下のように指定します。 「水平方向の距離」 0mm 「左余白」 「垂直方向の距離」 70mm 「上余白」 「文字列と一緒に移動する」 チェックオフ 5.「サイズ」タブの項目を設定する 以下のラジオボタンで、「高さ」と「幅」のサイズを指定する方法を選択します。 「固定」 = 数値を直接指定する 「相対」 = 「ページ」や「余白」に対する比率(パーセント)で指定する 例えば、以下のように指定します。 「高さ」 = 固定 60mm 「幅」 = 固定 50mm 6.「Ok」ボタンを押す
[6.4 描画書式の設定]
挿入したテキストボックスについて、以下の描画書式項目を設定することができます。 背景の塗りつぶし方法と色 枠線の種類と色 その他 ここでは、「塗りつぶし なし」と「枠線 なし」を設定します。 1.操作対象のテキストボックスを選択する 2.コンテキストメニューを開く(シフト+F10) 3.「図形の書式設定...」を選択する そうすると、操作用のツールバーが開き、「塗りつぶしと線」が選択された状態となります。 その他に、「効果」と「レイアウトとプロパティ」が設定グループとして選択できるようになっています。 4.「塗りつぶし」トグルボタンをオンにし、「塗りつぶしグループ」のリストから「塗りつぶし なし」を選択する 5.「線」トグルボタンをオンにし、「線グループ」のリストから「線なし」を選択する
[6.5 文章の入力]
テキストボックスが選択された状態のとき、そのテキストボックス内に文章を入力することができます。 その入力・編集方法は、ページ(はがき)に文章を入力・編集する方法と同じです。 テキストボックスの入力・編集からページの入力・編集に戻るときはEscキーを2回押します。 もしくは、「コントロール+Home」キーを押すと、ページの先頭位置に戻ります。 このとき、これまで選択されていたテキストボックスは選択されていない状態となります。 テキストボックスの中に入力する文字列のフォントを設定するときは、以下のように操作します。 1.操作対象のテキストボックスを選択する 2.リボンの「ホーム」タブの「フォント...」ボタンまで移動し、Enterキーで選択する(Alt h f n) そうすると、「フォント」ダイアログボックスが呼び出されます。 3.「フォント」タブの項目を設定する 「日本語用のフォント」、 「英数字用のフォント」、 「サイズ」 4.「Ok」を押す 行間隔を縮めたり広げたりするには 参照: 「Microsoft Wordによる はがきの作成(その1) 2.5 行間隔の設定」
[6.6 オブジェクトの選択]
作成している文書に、一つ以上のオブジェクトを挿入することができます。 ここでの「オブジェクト」は、テキストボックス、画像(写真)、図形などを意味します。 あるオブジェクトについて、なんらかの操作(配置位置や大きさを設定・変更するなど)を行うためには、そのオブジェクトを選択する必要があります。 「コントロール+スペース」キーでテキストボックスを挿入した直後は、そのテキストボックスが選択されています。 また、写真(画像)を挿入した直後も、その画像が選択されています。 改めて目的のオブジェクトを選択するときは、オブジェクトを選択するためのツールバーが呼び出されている必要があります。 オブジェクトを選択するためのツールバーを呼び出すには以下のように操作します。 1.リボンの「レイアウト」タブの「オブジェクトの選択と表示...」ボタンまで移動する 2.トグルボタンがオフのときは、Enterキーを押して選択する(Alt P A P) そうすると、トグルボタンがオンに設定され、オブジェクトを選択するためのツールバーが呼び出されます。 3.トグルボタンがオンのときは、F6キーを何回か押す そうすると、オブジェクトを選択するためのツールバーを呼び出すことができます。 4.Tabキーでツールバー内の「ツリービュー」まで移動する 5.上下矢印キーで目的のオブジェクトの識別名まで移動し、それを選択する(Enter) 識別名は、作成順に付与されます。 例えば、「テキスト ボックス 1」、 「テキスト ボックス 2」、 ... など。 目的のオブジェクトが選択されていなければ「選択なし」と読み上げます。 目的のオブジェクトが既に選択されているときはEscキーを押して、元の状態に戻ります。 一度呼び出されるようになったツールバーは残っています。「F6」キーで、オブジェクトを選択するツールバーを呼び出すことができます。 「オブジェクトの選択と表示...」トグルボタンがオンのときにEnterキーで選択すると、トグルボタンはオフになり、ツールバーも消えます。
[6.7 オブジェクトの配置について]
文章(文字列)以外の、テキストボックス、画像(写真、図形)などを「オブジェクト」と呼びます。 Wordでは、以下の3枚のシートを重ね合わせて、1枚のページとすることができます。 「テキストシート」: 文章を記述したシート 「前面シート」: テキストシートの前に配置するシート 「背面シート」: テキストシートの後ろ(背面)に配置するシート オブジェクトは、これらのシートに挿入(配置)することができますが、テキストシートに挿入する場合には文章(文字列)との配置関係を指定する必要があります。 オブジェクトをテキストシートの中に挿入(配置)する形式として以下のものがあります。 「四角」: 文章はオブジェクトの矩形領域を回り込むように配置される 「上下」: 文章はオブジェクトの矩形領域の前後に配置される 「外周」: 文章は、オブジェクトの周囲に設定された領域を避けるように配置される 「内部」: 文章は、オブジェクトの周囲に設定された領域の内部に配置される 「行内」: オブジェクトは行内の一つの文字として配置される 挿入したオブジェクトの配置方法は「文字列の折り返し」によって決まります。 1.オブジェクトを前面もしくは背面シートに配置する場合は、「文字列の折り返し」で「前面」もしくは「背面」を選択する 前面もしくは背面シートに配置したオブジェクトは、そのシート内の任意の位置に配置(移動)することができます。 2.オブジェクトをテキストシートの文章の文字列と同じ行に配置する場合は、「文字列の折り返し」で「行内」を選択する そうすると、オブジェクトは一つの文字と同じように扱われます。 3.オブジェクトをテキストシートの任意の箇所に配置する場合は、「文字列の折り返し」で以下のいずれかを選択する 「四角」、 「上下」、 「外周」、 「内部」 この場合、そのオブジェクトの配置位置は「位置データ」で指定することができます。 「行内」を選択した場合は、「位置データ」で配置位置を指定することはできません。 テキストボックスを挿入すると前面シートに配置されます。即ち、「文字列の折り返し」は「前面」となっています。 写真(画像)を挿入すると、テキストシートのキャレット位置に一つの文字として配置されます。即ち、「文字列の折り返し」は「行内」となっています。 「レイアウト」ダイアログによって、挿入されたオブジェクトに関する以下の事柄を確認することができます。 配置方法、 配置位置、 領域のサイズ 「レイアウト」ダイアログボックスを開くには以下のように操作します。 1.目的のオブジェクトを選択する 2.コンテキストメニューを開く(シフト+F10) 3.「その他のレイアウトオプション...」を選択する そうすると、以下のタブからなる「レイアウト」ダイアログボックスが呼び出されます。 「位置」タブ、 「文字列の折り返し」タブ、 「さいず」タブ 4.「位置」タブ内の項目を以下のように設定する 「水平方向の距離」 「基準」 「垂直方向の距離」 「基準」 挿入したオブジェクトの位置は、基準となる地点からの水平方向と垂直方向の距離(ミリメートル)で指定します。 基準は以下のいずれかを選択します。 「余白」、 「ページ」、 「段」、 「文字」または「行」、 「左余白」、 「右余白」、 「内部の余白」、 「外部の余白」
【7 写真の貼り付け】
[7.1 写真の準備]
写真入りのはがきを作成するときは、以下のことが必要となります。 写真を用意する 写真を貼り付ける場所(位置と大きさ)を決める 写真を取り込む 取り込んだ写真の位置とサイズを設定する ここでは、縦書きはがきの左上の位置に、「高さ 50mm 幅 67mm」のサイズの写真を貼り付け、 文章は左から右に進み、写真にぶつかったところから写真の下に印字されるようにします。
[7.2 写真の挿入]
まず、空白の文書(はがき)に写真を挿入するために、以下のように操作します。 貼り付ける写真の画像ファイルは、パソコン内の適当な場所に格納されているものとします。 1.「コントロール+Home」キーを押して、キャレット(文字カーソル)をページの先頭に位置づける 2.リボンの「挿入」タブから「画像」を選択する(Alt N P) そうすると、グループが展開されて以下のメニュー項目が呼び出されます。 「このデバイス...」(Alt N P D) 「ストック画像...」(Alt N P S) 「オンライン画像...」(Alt N P O) 3.「このデバイス...」を選択する(Alt N P D) そうすると、「図の挿入」ダイアログボックスが呼び出されます。これは「ファイルを開く」ダイアログと同じ形式になっています。 4.「ツリービュー」と「項目ビュー」リストから目的の画像(写真)ファイルを選択して、「挿入」ボタンを押す そうすると、「マイクロソフト ワード 文書エディット 複数行 スラッシュ 選択 レイアウトのオプション レイアウトの折り返し及び配置を利用できます」と読み上げます。 5.再度「コントロール+Home」キーを押して、キャレットをページの先頭に位置づける そうすると、「画像...自動的に生成された説明」と読み上げます。ここで、「...」は自動的に生成された説明(代替テキスト)です。 6.「シフト+下矢印」キーを押して、挿入された画像を選択する そうすると、「スラッシュ 選択 レイアウトのオプション レイアウトの折り返し及び配置を利用できます」と読み上げます。 写真(画像)を挿入すると、テキストシートのキャレット位置に挿入された文字として扱われます。 参照: 「6.7 オブジェクトの配置について」 7.「シフト+F10」キーでコンテキストメニューを呼び出し、「レイアウトの詳細設定」を選択する そうすると、以下のタブを含む「レイアウト」ダイアログボックスが呼び出されます。 「位置」、 「文字列の折り返し」、 「サイズ」 8.「サイズ」タブの「高さ」と「幅」に貼り付ける写真のサイズを入力する サイズをミリメートル単位で直接入力するか、もしくは元のサイズに対するパーセント値で指定することもできます。指定されたパーセント値に応じてミリメートル単位のサイズが変更されます。 「縦横比を固定する」のチェックがオンのときは、「高さ(H)」と「幅(W)」の一方を変更すると、自動的に他方も変更されます。 9.「文字列の折り返し」タブに移動し「四角」チェックボックスを選択する 挿入直後は「行内」が選択されています。 上下矢印の移動先が選択状態となります。 10.「位置」タブに移動し、以下のように配置位置を指定する 水平方向の指定方法 = 「配置」 水平方向の配置 = 「左そろえ」 基準 = 「余白」 垂直方向の指定方法 = 「配置」 垂直方向の配置 = 「上」 基準 = 「余白」 11.同じ「位置」タブの「文字列と一緒に移動する」チェックボックスをオフにする これにより、写真の右側に文章が入力されても写真が次ページに押し出されることを防ぎます。 12.「Ok」ボタンを押す 挿入した写真(画像)をテキストシートではなく、背面もしくは前面シートに配置することもできます。 1.挿入された画像を選択する 2.コンテキストメニューの「レイアウトの詳細設定」を選択して、「レイアウト」ダイアログボックスを呼び出す 3.「文字列の折り返し」タブで、「背面」もしくは「前面」を選択する 4.「位置」タブで、配置位置を設定する 5.「サイズ」タブで、写真(画像)のサイズを設定する 6.「Ok」ボタンを押す
[7.3 描画書式の設定]
挿入した写真(画像)について、以下の描画書式項目を設定することができます。 枠線の種類と色、 透明度、その他 ここでは、「枠線 なし」と「100パーセントの透明度」を設定します。 1.操作対象の画像を選択する 2.コンテキストメニューを開く(シフト+F10) 3.「図の書式設定...」を選択する そうすると、操作用のツールバーが開き、「塗りつぶしと線」が選択された状態となります。 その他に、「効果」、「レイアウトとプロパティ」、「図」が設定グループとして選択できるようになっています。 4.「線」トグルボタンをオンにし、「線グループ」のリストから「線なし」を選択する 5.「図」グループに移動し、「図の透明度」トグルボタンをオンにし、「透明度」エディットボックスに「100」と入力する 写真(画像)を「前面」に配置した場合、「透明度」のデフォルトは「0」となっているので、重なった下の部分は見えなくなります。 それを見えるようにするには「透明度」を「100」に設定します。
[7.4 文章の入力]
上記の写真を囲むように文章を入力するために、以下のことが設定されている必要があります。 フォントの種類とサイズ 行間隔 ページ(はがき)の先頭位置にキャレット(文字カーソル)を位置づけます(コントロール+Home)。 そして、文章を順に入力してゆきます。 もしくは、クリップボードにコピーされている文章をペーストします(コントロール+V)。