キーボード操作によるFFFTP

作成: 2021. 4.18  最終更新: 

【はじめに】

「FFFTP」は、以前から多くの人によって利用されている、無料で使えるFTPクライアントソフトです。    参考: 「FFFTP - Wikipedia」  開設したサイトを維持するため、主に以下のようなことを行うために、FTPクライアントソフトを使用します。    ホームページ、HTML文書、画像ファイルなどをサーバーへ転送する    サーバー上にあるファイルを削除する    サーバー上にサブフォルダーを作成する  FFFTPはメニュー、コンテキストメニュー、ショートカットキーなどを利用して、キーボード操作で必要なことを実行させることができます。  ここではその手順などをまとめています。但し、すべての機能を紹介、解説したものではありません。  確認作業は以下の動作環境で行っています。    Windows10、 FFFTP(version 4.9)、 NVDA

【目次】

はじめに ダウンロードとインストール 初期設定 ホストの接続 メニュー コンテクストメニュー 主なショートカットキー アップロード/ダウンロード サブフォルダーの作成 削除 名前変更 ミラーリング 属性変更 ホーム

【ダウンロードとインストール】

1.最新版をダウンロードする  下記のサイトから最新版をダウンロードすることができます。    「FFFTP」定番FTPクライアントソフト - 窓の杜 2.インストールする  「エクスプローラ」でダウンロード(保存)した「.msi」ファイルを選択します(Enterキー)。    「PC」 ー 「ダウンロード」 ー   インストーラが起動すると、インストールの開始、告知、インストール先の指定画面が順に表示されるので、そのまま「次へ」を選択します(Enterキー)。  これでインストールが完了し、スタートメニューに「FFFTP」のエントリが登録されます。  インストール先は「c:\program files\ffftp\」となっています。

【初期設定】

1.FFFTPを起動する  スタートメニュー内の「FFFTP」を選択します。  FFFTPを起動すると「フォルダー一覧」ダイアログが表示され、下記のようなコントロールが並んでいます。TABキーを押して行くと順にそれらを読み上げます。    「ツリービュー」、 「接続(S)」、 「閉じる(O)」、 「新規ホスト(N)」、    「新規グループ(G)」、 「設定変更(M)」、 「コピー(C)」、    「削除(D)」、 「上矢印」、 「下矢印」、    「既定の設定(F)」、 「ヘルプ」  最初の「ツリービュー」以外はボタンです。ボタンはSpaceキーもしくはEnterキーで選択することができます。  「ツリービュー」には登録したホスト(サーバー)の名前がリストアップされるので、最初は空欄です。 2.ホストを設定する  TABキーで移動して「新規ホスト(M)」を選択します。  そうすると「ホストの設定」ダイアログが開きます。このダイアログは次のプロパティページで構成されています。それらは「Control+TAB」キーで順に切り替えることができます。    「基本」、「拡張」、「文字コード」、「ダイヤルアップ」、「高度」、「暗号化」、「特殊機能」  基本プロパティページ内には次のコントロールが含まれています。プロパティ内の各項目へはTABキーで移動します。    「ホストの設定名(T)」エディッとボックス、 「ホストのアドレス(N)」エディッとボックス、 「ユーザー名(U)」エディッとボックス、    「パスワード/パスフレーズ(P)」エディッとボックス、 「アノニマス」チェックボックス、    「ローカルの初期フォルダー(L)」エディッとボックス、 「。。。」ボタン、 「ホストの初期フォルダー(R)」エディッとボックス、    「最後にアクセスしたフォルダーを次回の初期フォルダーとする(F)」チェックボックス、 「Ok」ボタン、 「キャンセル」ボタン、 「ヘルプ」ボタン  「ホストの設定名」には任意の文字列を入力します。  「ホストのアドレス」にはレンタルサーバーから伝えられたドメインを入力します(例えば「ftp.lolipop.jp」)。  「ユーザー名」にはレンタルサーバーから伝えられたFTPアカウントを入力します。  「パスワード/パスフレーズ」にはレンタルサーバー申し込み時に設定したパスワードを入力します。  「ローカルの初期フォルダー」には任意のフォルダーをのパスを入力します(例えば「c:\blog」)。FFFTPを起動したとき、ここで指定したフォルダーの内容がローカル(クライアント)側のファイル一覧として表示されます。  「ホストの初期フォルダー」には任意のフォルダー名を入力します(空欄のままでもかまわない)。FFFTPを起動したとき、ここで指定したフォルダーの内容がホスト(サーバー)側のファイル一覧として表示されます。 4FTPESの設定 次いで、「暗号化」プロパティページに切り替えます。「暗号化」プロパティページには下記のコントロールが含まれています。    「暗号化なしで接続を許可」チェックボックス、「FTPS(Explicit)で接続(E)」チェックボックス、「FTPS(Implicit)で接続(I)」チェックボックス、    「Ok」ボタン、「キャンセル」ボタン、「ヘルプ」ボタン  「FTPS(Explicit)で接続」だけをチェックオンにして「Ok」ボタンを押します。チェックのオン/オフはSpaceキーで切り替わります。  そうすると、「ツリービュー」の中に、「ホストの設定」内の「ホストの設定名」で入力した名前が表示されます。

【ホストの接続】

 FFFTPを起動すると「ホスト一覧」ダイアログが呼び出されます。そして「ツリービュー」内にホスト名のリストが表示されています。  上下矢印キーで目的のホスト名まで移動し、「接続」ボタンを押します。  そうすると、左側にローカル(クライアント)側、右側にホスト(サーバー)側のファイル名リストが表示されます。ローカル、ホストともに、「初期フォルダー」で指定されたフォルダーの内容が表示されます。  TABキーで両者の間を行き来することができます。最初はローカル側が選択されています。  ローカル側が選択された状態で下記のことを実行することができます。    ローカルフォルダー内のファイルをサーバーへアップロードする    ローカルのフォルダー内にサブフォルダーを作成する    ローカルフォルダー内のファイルを「メモ帳」で編集する    ローカルフォルダー内のファイルの名前を変更する、または削除する    アップロードするファイルまたはサブフォルダーの属性を設定する  ホスト側が選択された状態で下記のことを実行することができます。     ホストに格納されているファイルをローカルへダウンロードする    ホストのフォルダー内にサブフォルダーを作成する    ホストに格納されているファイルを「メモ帳」で編集する    ホストに格納されているファイルの名前を変更する、または削除する    ホストに格納されているファイルまたはサブフォルダーの属性を変更する  ホストとの接続を切断するには、「接続」サブメニューの「切断」を実行します。切断するとホストのファイル名リストは空欄となります。  別のホストと接続するには、「接続」サブメニューの「接続」を実行します。  FFFTPの処理を終了するときは、「接続」サブメニューの「終了」を実行します。

【メニュー】

 ホストと接続した状態では下記のメニューを呼び出して、その中のメニュー項目を選択(実行)することができます。  ALTキーを押すと「接続」サブメニューが呼び出され、左右矢印キーで他のサブメニューへ移動できます。ESCキーで元にもどります。  サブメニュー内のメニュー項目は上下矢印キーで移動できます。  メニュー項目がサブメニューのときは右矢印キーでその中に入ることができます。  特定のメニュー項目を実行するには、そのメニュー項目まで移動してEnterキーを押します。 1.「接続(F)」サブメニュー    「接続(C)」、 「クイック接続(Q)」、 「切断(R)」、     「ホストの設定(H)」、 「設定(S)」サブメニュー、 「終了(X)」 2.「コマンド(C)」サブメニュー    「ダウンロード(D)」、 「アップロード(U)」、 「名前を変えてダウンロード(O)」、    「名前を変えてアップロード(P)」、    「名前を指定してダウンロード(G)」、 「ファイルとしてダウンロード(F)」、 「ミラーリング アップロード(M)」、     「ファイル容量計算(Z)」、「ミラーリング ダウンロード(L)」、  「削除(R)」、「名前変更(N)」、 「属性変更(A)」、    「フォルダー作成(K)」、 「任意のコマンド(c)」、 「フォルダー同時移動(S)」 3.「ブックマーク(B)」サブメニュー    「追加 - ホスト側(H)」、 「追加 - ローカル側(L)」、 「追加(両方)(B)」、    「編集(E)」 4.「表示(V)」サブメニュー    「フィルタ(L)」、 「検索(F)」、 「次を検索(N)」、    「選択(U)」、 「全選択/解除(A)」、     「形式(T)」サブメニュー、 「ソート(S)」、 「ピリオドで始まるファイルを表示(D)」、    「ファイル一覧をビューアで表示(I)」、 「処理内容をビューアで表示(W)」、 「最新の情報に更新(R)」 5.「ツール(T)」サブメニュー    「ワンタイムパスワード計算(O)」、     「Windows ファイアーウオール 6.「オプション(O)」サブメニュー    「環境設定(S)」 7.「ヘルプ(H)」サブメニュー    「目次(C)」、 「ウェブサイトを開く(W)」、 「FFFTPについて(A)」 8.「システム」サブメニュー    「元のサイズに戻す」、 「移動(M)」、 「サイズ変更(S)」、    「最小化」、 「最大化(X)」、 「閉じる」

【コンテクストメニュー】

 ローカルとホストのファイル名リストが表示されている状態で、「Shift+F10」キーで「コンテクストメニュー」を呼び出すことができます。  「コンテクストメニュー」は、現在の場面に応じたメニュー項目を提示します。  上下矢印キーで目的のメニュー項目まで移動し、Enterキーで選択(実行)します。閉じるときはESCキーを押します。 1.ローカル(クライアント)側が選択されているとき    「開く(o)」、 「NotePadで開く(1)」、     「アップロード(u)」、 「名前を変えてアップロード(p)」、 「すべてをアップロード」、    「削除(r)」、 「名前変更(n)」、 「フォルダー作成(k)」、    「ファイル容量計算(z)」、 「最新の情報に更新(f)」 2.ホスト(サーバー)側が選択されているとき    「開く(o)」、 「NotePadで開く(1)」、    「ダウンロード(d)」、 「名前を変えてダウンロード(w)」、 「ファイルとしてダウンロード(i)」、 「すべてをダウンロード」、    「削除(r)」、 「名前変更(n)」、 「属性変更(a)」、     「フォルダー作成(k)」、 「URLをクリップボードへコピー(c)」、 「一つ上のフォルダーへ移動(p)」、    「ファイル容量計算(z)」、 「最新の情報に更新(f)」

【主なショートカットキー】

 アップロード  Control+U  ダウンロード  Control+D 名前変更  Control+N  新規フォルダーの作成  Control+K  ミラーリング(アップロード)  Control+Shift+U  ミラーリング(ダウンロード)  Control+Shift+D  属性変更  Control+T  開いたダイアログの読み上げ  NVDA+B

【アップロード/ダウンロード】

下記の手順で、ローカル(クライアント)のディスクに格納されているファイル(HTML文書、画像など)をホスト(サーバー)へ転送(アップロード)します。  ここでは、「ローカルの初期フォルダー」に「c:\blog」が設定され、「ホストの初期フォルダー」には何も設定していないものとします。  そして、ローカルの初期フォルダー内に格納されているホームページ(index.html)をホストへアップロードするものとします。 1.FFFTPを起動する 2.ホストと接続する 3.ホストのフォルダーを選択する  ホストの初期フォルダーに転送するときは、この操作は必要ありません。  特定のサブフォルダーに転送するときは、ALTキーでホストのファイル名リストに移動し、目的のサブフォルダーを開いておく必要があります。 4.アップロードするファイル名を選択する  ローカル側のファイル名リスト内にある目的のファイル名(index.html)まで、上下矢印キーで移動します。 5.アップロードを実行する  下記のいずれかの方法でアップロード処理を実行します。    ショートカット「Control+U」キーを押す    「コマンド」サブメニューの「アップロード(U)」を選択する    コンテクストメニューの「アップロード(u)」を選択する 6.処理結果を確認する  TABキーでホスト側のファイル名リストに移動し、該当のファイル名(index.html)が表示されているか確認します。  連続する複数のファイルをアップロードするときは、まず最初のファイル名まで移動し、「Shift+上下矢印」キーで最後のファイル名まで移動してから、上記のアップロード操作を行います。  ホストに同じ名前のファイルが既に存在するときは確認のダイアログが表示されます。そこには次のコントロールが含まれています。    操作内容を指示するラジオボタン、 「Ok」ボタン、 「以降すべて(A)」ボタン、「すべて中止(S)」ボタン、「ヘルプ」ボタン    操作内容を指示するラジオボタンには次のものがあり、最初は「上書き(O)」が選択されています。上下矢印キーで選択状態が切り替わります。    「上書き(O)」、 「新しければ上書き(T)」、 「大きければ上書き(L)」、    「再開(リジューム)(R)」、 「ホストが名前を付ける(M)」、 「アップロードしない(N)」  同じ名前のファイルが複数個ある場合はその都度表示され、「以降すべて(A)」を選択すると一括操作が実行されます。  サブフォルダー名を選択して上記のアップロード操作を実行すると、サブフォルダー全体をホストへ転送することができます。そのサブフォルダーの中に更にサブフォルダーが含まれていても大丈夫です。  同じ名前のファイルがある場合は、その都度上記の「確認」ダイアログが表示されます。  開いたダイアログの内容は「NVDA+B」キーで読み上げられます。  ファイル名を変更してアップロードするときは、「コマンド」サブメニューまたはコンテキストメニュー内の「名前を変えてアップロード(P)」を選択します。  そうすると、「名前を変更してアップロード」ダイアログが表示され、次のコントロールが含まれています。    「名前」エディットボックス、 「Ok」ボタン、 「中止(S)」ボタン  エディットボックスには元の名前が入力されているので、それを変更して「Ok」ボタンを押します。  連続した複数のファイルが選択されている場合は、上記の処理が繰り返し実行されます。  ダウンロード操作も、上記のアップロードと同じような操作で実行することができます。  ホストのファイル名リスト内の目的のファイルもしくはサブフォルダーを選択して、下記のいずれかの方法でダウンロード処理を実行します。    ショートカット「Control+D」キーを押す    「コマンド」サブメニューの「ダウンロード(D)」を選択する    コンテクストメニューの「ダウンロード(D)」を選択する

【サブフォルダーの作成】

 ここでは、ローカルの初期フォルダー(blog)内に二つのサブフォルダー(「docs」と「images」)があり、それぞれの中にいくつかのファイルが格納されているものとします。  そして、ホストの初期フォルダー(ルート)にも同じ名前のサブフォルダーを作ることにします。 1.FFFTPを起動する 2.ホストと接続する 3.ホストのファイル名リストに移動する 4.サブフォルダーを作成する  以下のいずれかの操作を行ってフォルダーの作成処理を開始します。    ショートカットキー「Control+K」を押す    「コマンド」サブメニューの「フォルダー作成(K)」を選択する    コンテクストメニューの「フォルダー作成(K)」を選択する  そうすると、「フォルダー作成(ホスト)」ダイアログが表示され、その中には次のコントロールが含まれています。    「名前」エディットボックス、 「Ok」ボタン、 「キャンセル」ボタン  エディットボックスに新たに作成するサブフォルダーの名前を入力して「Ok」ボタンを押します。 5.処理結果を確認する  ホストのファイル名リスト内に作成したサブフォルダーの名前が表示されていることを確認します。  ローカルのファイル名リストを選択している状態で、上記と同じ操作でローカルディスクにサブフォルダーを作成することができます。  サブフォルダーを開くには、ファイル名リスト内の目的のフォルダー名まで移動し、下記のいずれかの操作を行います。 Enterキーを押す    コンテクストメニュー内の「開く」を選択する  そうすると、そのサブフォルダー内に関するファイル名リストが表示されます。  サブフォルダーを閉じて元の親フォルダーへ戻るには、BackSpaceキーを押します。  「コマンド」サブメニューの「フォルダー同時移動(S)」を選択すると、それ以降、一方のサブフォルダーを開くと他方の対応するサブフォルダーが同時に開くようになります。そして、一方が閉じると他方も同時に閉じます。  「コマンド」サブメニューの「フォルダー同時移動」はオン/オフのトグルになっていて、オンの状態で再度選択すると同時移動の機能は解消されます。  この機能はFFFTPが起動したときは常にオフになります。

【削除】

ローカルまたはホストに存在するファイルを削除するには下記のように操作します。 1.削除するファイルを選択する  ファイル名リスト内の目的のファイル名まで移動します。 2.削除を実行する  下記のいずれかの方法で削除処理を実行します。    DELキーを押す    「コマンド」サブメニューの「削除(R)」を選択する    コンテクストメニューの「削除(R)」を選択する  そうすると、下記のコントロールを含む「確認」ダイアログが表示されます。    「はい(Y)」ボタン、 「いいえ(N)」ボタン、 「すべて削除(A)」ボタン、 中止(S)」ボタン  「確認」ダイアログの内容は「NVDA+B」キーを押すと読み上げます(NVDAの場合)。  削除するときは「はい(Y)」ボタンを押します。 3.処理結果を確認する  ファイル名リストから名前が消えていることを確認します。  連続する複数のファイルを削除するときは、まず最初のファイル名まで移動し、そこから最後のファイル名まで「Shift+上下矢印」キーで移動します。それにより連続した複数のファイルが選択されます。  その後、上記の削除操作を実行します。  「確認」ダイアログは一つのファイルごとに表示されます。「すべて削除(A)」を選択すると、残りのファイルすべてが削除されます。  サブフォルダーを削除するときは、そのサブフォルダー名を選択して、上記の削除操作を実行します。  サブフォルダー内のファイルごとに「確認」ダイアログが表示されます。「すべて削除(A)」を選択すると、サブフォルダー全体が削除されます。

【名前変更】

ローカルまたはホストに存在するファイルの名前を変更するには下記のように操作します。 1.名前変更するファイルを選択する  ファイル名リスト内の目的のファイル名まで移動します。 2.名前変更を実行する  下記のいずれかの方法で名前変更処理を実行します。    ショートカット「Control+N」キーを押す    「コマンド」サブメニューの「名前変更(N)」を選択する    コンテクストメニューの「名前変更(N)」を選択する  そうすると、下記のコントロールを含む「名前変更」ダイアログが表示されます。    「名前」エディットボックス、 「Ok」ボタン、 「キャンセル」ボタン、 「中止(S)」ボタン  エディットボックスには元の名前が入力されているので、それを変更して「Ok」ボタンを押します。 3.処理結果を確認する  ファイル名リスト内のファイル名が変更されていることを確認します。  連続した複数のファイルが選択されている場合は、上記の確認処理が繰り返し実行されます。  サブフォルダーを名前変更するときは、そのサブフォルダー名を選択して、上記の名前変更操作を実行します。

【ミラーリング】

 「ミラーリング」とは、ローカルとホストの間で同期を取る、即ち格納状態を一致させることです。  例えば、ローカルとホストの「docs」サブフォルダーに同じ2個のファイル「file1.html」、「file2.html」が格納されていて、その後、ローカル側で次の処理を行ったとします。    「file1.html」の内容を変更    「file2.html」を削除    新しい「file3.html」を作成  この状態で「ミラーリング(アップロード)」を実行すると次の処理が実行されることになります。    ローカルの「file1.html」をホストへ転送(上書き)する    ホストの「file2.html」を削除する    ローカルの「file3.html」をホストへ転送する  「ミラーリング(アップロード)」の操作は下記のように行います。 1.同期を取るホストのサブフォルダーを開く 2.同期を取るローカルのサブフォルダーを開く 3.処理を開始する  次のいずれかの操作で処理を開始します。    ショートカット「Control+Shift+U」キーを押す    「コマンド」サブメニューの「ミラーリング(アップロード)(M)」を選択する  そうすると、次のコントロールを含む「ミラーリング(アップロード)」ダイアログが表示されます。    「処理内容表示」ボタン、 「開始(S)」ボタン、 「キャンセル」ボタン、 「ヘルプ」ボタン 4.処理内容を確認する  「処理内容表示」ボタンを押すと、次のコントロールを含むダイアログが表示されます。    「転送/削除」リスト、 「ファイル内容を転送しない(F)」チェックボックス、 「実行」ボタン、 「キャンセル」ボタン、 「ヘルプ」ボタン  「転送/削除」リストには、削除もしくは転送するファイル名の一覧が表示されているので、上下矢印キーでその内容を確認します。そして「実行」ボタンを押します。  ファイルを削除するときは「削除確認」ダイアログが表示されます。  同じ名前のファイルが転送されるときは「上書き確認」ダイアログが表示されます。 5.処理結果を確認する  ホストのサブフォルダーのファイル名リストがローカルと合致しているか確認します。  「ミラーリング(アップロード)」はローカルを基準に同期を取るものですが、逆にホストを基準に同期を取る場合は「ミラーリング(ダウンロード)」を実行します。  「ミラーリング(ダウンロード)」を開始するために次のいずれかの操作を行います。    ショートカット「Control+Shift+D」キーを押す    「コマンド」サブメニューの「ミラーリング(ダウンロード)(L)」を選択する

【属性変更】

 ホスト(サーバー)に格納されているファイル及びフォルダーには「属性(パーミッション)」が設定されていて、それによって権限をふよされた人だけが取り扱えるように管理されています。  「属性」は、権限の種類とそれを付与する対象の組み合わせできまるようになっています。  権限の種類は「読むことができる」、「書き込むことができる」、「実行することができる」の3種類に区分されています。そして、それらわ下記のように記号と数値で表記するようになっています。    「読むことができる」: 記号=r 数値=4    「書き込むことができる」: 記号=w 数値=2    「実行することができる」: 記号=x 数値=1    「できない」: 記号=-(ハイフン) 数値=0  そして与えられる権限の内容は、例えば次のように表記されます。    「すべてできる」: 記号=rwx 数値=7(4+2+1)    「「読み書きができる」: 記号=rw- 数値=6    「読むことだけができる」: 記号=r-- 数値=4 「すべてできない」: 記号=--- 数値=0 権限の付与される対象は「所有者」、「グループ」、「その他」に区分されます。  そしてファイル及びフォルダーに設定される「属性」は、これら三つの付与対象に付与される権限の内容を表す記号または数値を並べた形式で表記します。例えば次のようになります。    「所有者、グループ、その他がすべてできる」: 記号列=rwxrwxrwx 数値列=777    「所有者が読み書き、グループとその他は読みだけ」: 記号列=rw-r--r-- 数値列=644    「所有者は読み書き、その他は読みだけ」: 記号列=rw----r-- 数値列=604  既に設定されている属性を変更するには下記の手順で行います。 1.属性を変更するファイルまたはサブフォルダーを選択する  ホストのファイル名リストへ移動し、目的のファイル名またはサブフォルダー名まで移動します。 2.属性の変更を実行する  下記のいずれかの操作で属性変更の処理を開始します。    ショートカット「Control+T」キーを押す    「コマンド」サブメニュー内の「属性変更(a)」を選択する    コンテクストメニュー内の「属性変更(a)」を選択する  そうすると、次のコントロールを含む「属性の変更」ダイアログが表示されます。    「現在の属性」エディットボックス、 オーナーグループ 「読み出し」チェックボックス、 「書き込み」チェックボックス、 「実行」チェックボックス、   グループ 「読み出し」チェックボックス、 「書き込み」チェックボックス、 「実行」チェックボックス、 その他 「読み出し」チェックボックス、 「書き込み」チェックボックス、 「実行」チェックボックス、 「Ok」ボタン、 「キャンセル」ボタン、 「ヘルプ」ボタン  「現在の属性」エディットボックスには現在設定されている属性の数値列が入力されているので、それを変更して「Ok」ボタンを押します。  または、現在の設定内容に応じて各付与対象ごとのチェックボックスが設定されているので、それを変更して「Ok」ボタンを押します。 3.処理結果を確認する  ファイル名リスト内の該当ファイル名の属性が変更されていることを確認します。  「表示」サブメニュー内の「形式」サブメニューには「一覧(L)」と「詳細(D)」の二つのメニュー項目があり、それらはラジオボタンとなっています。即ちどちらか一方を選択することになります。  「一覧」が選択されていると、ファイルもしくはサブフォルダーの名前しか読み上げません。  「詳細」が選択されていると、「名前」、「日付」、「サイズ」、「種類」、「属性」、「所有者」が読み上げられます。「属性」と所有者」はホストの場合のみです。  この設定状態は保持され、FFFTPを起動したときには以前の選択状態で開始されます。  複数のファイルもしくはサブフォルダーを選択して実行することで、それらの属性を一括して変更することができます。  「属性の変更」ダイアログで設定した内容が選択されている複数のファイルもしくはサブフォルダーに設定されます。  どのファイルにどのような属性を割り当てるかを予め設定しておくことができます。 1.「設定」操作を開始する  「オプション(O)」サブメニューの「環境設定(S)」を選択します。  そうすると、「オプション」ダイアログが表示されます。 2.「転送3」プロパティページを呼び出す  「Control+TAB」キーで「転送3」タブに切り替えます。  そこには次のコントロールが含まれています。    「アップロードするファイルの属性(T)」リスト、 「追加(A)」ボタン、 「削除」ボタン、    「アップロード時に作成するフォルダーの属性を指定する(F)」チェックボックス、 「Ok」ボタン、 「キャンセル」ボタン、  「ヘルプ」ボタン 3.追加する  「追加」ボタンを押すと、次のコントロールを含む「デフォルト属性の設定」ダイアログが表示されます。    「ファイル名(F)」エディットボックス、 「属性(A)」エディットボックス、 「。。。」ボタン、 「Ok」ボタン、 「キャンセル」ボタン  「ファイル名」エディットボックスにワイルドカード文字を用いて、例えば次のように入力します。    「*.img」  そして「属性」エディットボックスに割り当てる属性の数値列を入力します。  「。。。」ボタンを押すと「属性の変更」ダイアログが表示され、チェックボックスのオン/オフによって属性値が決定され、それが「属性」エディットボックスに入力されます。  そして「Ok」ボタンを押して設定を完了します。 4.処理結果を確認する  「転送3」プロパティページに戻ってくるので、「アップロードするファイルの属性」リストの内容を確認します。  リスト内に不要な設定項目があれば、それを選択して「削除」ボタンを押すことでそれを消去することができます。  「Ok」ボタンを押すと元の画面に戻ります。